小さなきっかけが大きな友情を生む、不和な二人の感動ストーリー

子育て
小学校・運動会

人間には必ず誰かに嫌われることがあるが、

それは意外といいことだ

なぜなら、本当に大事なことは、

それでも誰かが必ず好きになってくれることだからだ

もしそれが、自分を嫌いだった人だったら最高だろ

アンディ・ウォーホル

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困難を乗り越え、友情を育む

競争心や嫉妬心が友情を妨げることがあります

物語の主人公である「さくら」と「ひなた」は、競争心が強く、

お互いを尊重できない状況にありました

しかも、運動会のリレー競技練習での失格という最悪な出来事が二人の関係を完全に引き裂きました

しかし、その後二人はある事件を通してお互いを支え、友情を築くことができました

時には互いを理解することが難しい状況でも、

何かのきっかけが二人の絆を取り戻すチャンスを与えてくれます

そのチャンスに二人は勇気を出して、真正面から向かい合うことが出来たのでしょうか?

二人はライバル

小学3年生の「さくら」と「ひなた」はクラスメイト

3年生は全部で5組、その3組に二人は所属していました

二人はクラスの人気を二分する人気者です

でも、お互いのことが好きではありませんでした

実際、一緒にいるとイライラしてしまうほどです

お互いになぜなのかはわかりません

でもそう感じてしまうのです

 

二人は運動神経も抜群です

学校で行われる運動会の花形競技はクラス対抗リレーです

二人はアンカーのポジションを巡って争いました

最終的に、僅差で「さくら」がアンカーに選ばれ、その前走を「ひなた」が走ることになりました

リレー失格が引き起こした決定的な不仲

運動会に向けての合同練習日がきました

運動会は色々は競技が行われます

クラスの代表が選ばれるリレーは、どのクラスも気合が入っています

練習とはいえ、負けられない空気が漂います

3組は全体3位で第4走者の「ひなた」にバトンが渡ります

彼女は猛追をして、ほぼほぼトップと同着で「さくら」への受け渡しを成功させます

そこから「さくら」はアンカー勝負で抜け出し、トップでゴールテープを切りました

3組全員が大盛り上がりです

 

しかし、ここで思いもよらない結果が

最後のバトンの受け渡しがゾーンを超えて行われていたため、

クラスは失格になってしまったのです

 

さくらとひなたはお互いに相手を非難しました

この出来事で二人の不仲は決定的になりました

蜜と蜂がもたらした、『こころ』の壁の雪解け

Honey bee, extracting nectar from fruit tree flower, pollination process

わだかまりが残った練習の数日後、

クラスはみんなで校庭の池の近くで外遊びをしていました

ツツジの花が盛りでつやつやとした美しい花をたくさん咲かせています

「さくら」は花を折って花の根元の蜜を吸いだしました

それにならうようにクラスメイトも同じく蜜を吸います

しかし、「ひなた」は汚らしいと思って遠巻きにその様子を見ていました

でもクラスのみんなが楽しそうに蜜を味わっている中、

「ひなた」も気になって花を一つ手折りました

すると、その花の中に蜂が!

 

驚いて逃げる「ひなた」

蜂は動くものを追いかけます

「ひなた」はパニックになって右往左往

「さくら」はそんな「ひなた」を『いい気味!』と意地悪な気持ちで見ていました

しかし、「ひなた」が池に向かう坂道へと向かっています

 

「危ない!」

 

「さくら」は「ひなた」の元に一目散で向かいます

「さくら」は「ひなた」が池に転がらないようにしがみつきます

二人は抱き合ってその場でしゃがみ込みました

ハチの羽音に二人はブルブルと震えています

二人は固く目をつぶっていました

 

すると、羽音がいつの間にやらみんなの笑い声に変わります

蜂はとうの昔にいなくなっており、クラスのみんなが二人の様子を笑っていました

「ひなた」と「さくら」は、恥ずかしそうに笑いながら、お互いを見つめ合いました

 

次の朝、「ひなた」が教室に入ると「さくら」がいました

「さくら」と目が合います

 

恥ずかしそうに消え入るような声で「ひなた」は言いました

「・・・おはよう・・・」

ありったけの勇気を込めて

 

「さくら」も「ひなた」に近づきます

 

「お、おはよう・・・」

ドキドキしながら「さくら」は言いました

 

「おはよう!」

目をつぶって大きな声で「ひなた」が答えます

 

「おはよー!!」

さくら」は負けじと大きな声でいいました

 

彼女たちの『こころ』の中で何かが変わりました

長い間続いていた互いへの不信感や嫉妬心が、少しずつ解けていったのです

勝利以上の価値、友情と絆

その2週間後、運動会当日を迎えた

運動会はそれぞれのクラスが一丸となって勝利に向かって真剣そのもの

とうとう、最終競技のクラス対抗リレーだ

点数は僅差でどのクラスにも優勝のチャンスがある

 

最終競技のクラス対抗リレーに向けてトラックには熱気が漂っていた

総合優勝はこの結果で決まる

第一走者は全員が集中力を高めていた

 

そして、スタートの合図が鳴り響く

 

1組が第3走者まで終始トップを独走する

3組は残念ながら出遅れて、1組との差は広がっていく

第4走者の「ひなた」は4位でバトンを受け取る

そこから猛追! 3位、2位と順位を上げていく

そして、アンカーの「さくら」に全てを託す

 

現在トップの1組を「さくら」は猛烈に追い上げる

「さくら」は1組のアンカーとほとんど同時に並んでゴールに飛び込んだ

 

ゴールテープは、ほぼ同時に切られた

1組も3組も自分たちの応援席から結果がわからない位置だった

全員がかたずをのんで結果を待つ

 

そんな緊張感が高まる中、

先生のマイクから声が響きます

 

「リレー優勝は・・・・」

 

「3組!!!!」

 

この瞬間、3組のクラスメイトたちは喜びを大爆発させて何度も何度も飛び跳ねた

「さくら」と「ひなた」はお互いに涙を流しながら、笑顔で抱き合った

 

この瞬間、固い友情と絆で結ばれた無二の親友、

「さくらとひなた」が生まれた

人間には必ず誰かに嫌われることがあるが、

それは意外といいことだ

なぜなら、本当に大事なことは、

それでも誰かが必ず好きになってくれることだからだ

もしそれが、自分を嫌いだった人だったら最高だろ

アンディ・ウォーホル

 

最後までお読みいただきありがとうございます

こころが変われば世界が変わる

人生のこの瞬間に感謝を

 

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「このストーリーはフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。」

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