小学生になって新品の革靴を買ってもらったけど、泥だらけにして帰ってきた。その時のお父さんの反応は…?

子育て

汚れた靴や服よりも

遊んできた証拠が大切よ

ヘレン・ケラー

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新品の赤い革靴の運命は

小学校に上がったあかり

これは、彼女が経験したある一日の出来事についてのお話です

 

あかりは、幼稚園から小学校に上がり、新しい『赤い革靴』を手に入れました

そして、友達と公園で楽しい時間を過ごしました

しかし、そこで目撃したお母さんと子供のやり取りにより、彼女の気持ちは暗くなってしまいます

家に帰り、

あかりは、明弘(あきひろ)の言葉によって思いもよらない感情に襲われることになります

子供なら誰しもが経験するであろう感情を描いた、心温まる物語をどうぞ

赤い革靴が欲しい

あかりは今年小学校に上がりました

幼稚園から小学校に上がって、少しお姉さんになった気持ちのようです

そんな背伸びした気持ちがかわいいおねだりにつながりました

あかりが欲しいと思ったものは、

 

赤いランドセルとおそろいの赤い靴

 

あかりは、かわいい靴が欲しくてたまりません

これだという赤い靴を見つけて、お父さんの明弘(あきひろ)におねだりです

「革靴はまだ早いよ。運動靴じゃダメ?」

 

「パパ!お・ね・が・い!」

 

あかりは明弘の腕を何度も引っ張って明弘の体をゆすった

 

そんなあかりの願いを結局叶えてくれた明弘

とても楽天的なお父さんのようです

赤い素敵な革靴を買ってもらったあかりは、

小学校に通学するのが、うれしい気持ちでいっぱいです

雨上がりの公園での出来事

Two funny little girls playing in a large wet mud puddle on sunny summer day. Children getting dirty while digging in muddy soil. Messy games outdoors.

とはいえ、『赤い靴』が履けるのは通学の行きと帰りだけ

授業中は靴が履けないため、少し寂しかったようです

 

ある雨上がりの放課後、

あかりは友達は一緒に公園に行きました

まだ、公園には水たまりやぬかるみがあります

でも、みんなで楽しく遊びました

かけっこや鬼ごっこ、鉄棒、ブランコなど、

みんな笑顔いっぱいでかけ回ります

 

その時ふいに、よそのお母さんが自分の子供を叱っている声が公園に響きました

 

「ダメじゃない、靴こんなに汚して!もう知らない!家に帰るわよ!」

 

その子供は、もっと公園にいたそうです

でも、怒ったお母さんは子供を置いて、

すたすたと公園を出ていってしまいます

取り残された子供はわんわん泣き出しました

そしてお母さんの後を追いかけて公園を出ていきました

 

あかりは自分のお気に入りの『赤い靴』を見ます

泥だらけです

少し手でぬぐってみました

汚れは全然落ちません

あかりは楽しい気持ちがどんどんしぼんできました

泥だらけの靴と優しい父の愛情

Cute little girl hugging her father at home

「汚しちゃった」

小さく呟いたあかり

公園で遊ぶ楽しさが、泥まみれの靴とともに一瞬で消え去ってしまった

 

帰り道、あかりはお気に入りだった『赤い靴』を、うつむいて見ながらとぼとぼと歩いた

きれいだった『赤い靴』は泥だらけ

靴下まで泥でグチャグチャ

せっかくお父さんが買ってくれたのに

こんなに汚してしまった

 

あかりはさっきの怒った、よそのお母さんを思い出した

お父さんに怒られると思ったら余計に暗い気持ちになった

 

家に着くと、明弘がいた

全身泥だらけで帰ってきたあかりを見る

あかりは明弘が驚いているのが分かった

あかりは怒られると思ってギュッと目を強く閉じた

 

すると、

「すっごい遊んできたね。楽しかった?」

明弘は怒っていない

むしろ楽しそうだ

 

「元気に遊んで来たんならよかったよ

パパね、あかりの汚れた靴とか靴下とか服とかごしごし洗うのすきなんだよ

だって、それだけたくさん遊んで来たってわかるから

どんどん汚してきていいぞ

パパ、ニコニコだから。」

 

あかりは公園で見た怒ったよそのお母さんを思い出す

お父さんは全然違う

あかりはポカンと口を開けて明弘を見上げる

 

あかりは明弘の言葉に胸が熱くなった

泣きたい気持ちと嬉しい気持ちが入り混じっている

お父さんはこんなに汚れた靴と服を洗うのが好きって言ってくれた

 

明弘は優しく微笑みながら、あかりの頭を撫でた

あかりは明弘が自分に向ける温かい視線に包まれて、

自分が愛されていることを感じた

 

「お風呂までは気を付けて歩けよ

床を汚すとママにしかられるぞ。」

 

あかりは嬉しさのあまり、明弘に抱きついた

「ありがとう、パパ!」

明弘もまた暖かく受け止めた

あかりは心から幸せを感じた

明弘が自分のことを大切に思ってくれていることが伝わってくる

泥だらけのあの『赤い靴』も、汚れた服も、明弘が洗ってくれる

明弘の愛情は汚れたものをきれいにしてくれる魔法のようだ

 

あかりは、この瞬間の幸せを忘れずに、

今度はもっともっとたくさん遊んでくることを決めた

もちろん、汚れた服や靴を見て、

また明弘が笑顔で喜んでくれるのを見るためだ

 

 

 

・・・・・・いや、あかり、それは間違ってるぞ! 

汚れた靴や服よりも

遊んできた証拠が大切よ

ヘレン・ケラー

 

最後までお読みいただきありがとうございます

こころが変われば世界が変わる

人生のこの瞬間に感謝を

 

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「このストーリーはフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。」

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