宝石達は実に多弁だ
原石から多くの声が聞こえてくる
その声を一番大きくするのが私の仕事だ
宝石を愛する人類の普遍性
女性の皆さんは宝石はお好きでしょうか?
当然でしょ
そんな声が聞こえそうです
宝石はただ美しいだけでなく、
とても強いパワーを感じませんか
そのパワーどこから来るのでしょうか?
ハリー・ウインストン
ハリー・ウィンストン【公式】 – キング・オブ・ダイヤモンドよりhttps://www.harrywinston.com/ja/the-house/king-of-diamonds
言わずとしれた世界最高峰の宝石ブランドです
宝石の質が世界最高峰なのはもちろんの事、
デザインも普遍性が高いクラシカルなものがとても多いです
特筆するのは、
宝石を留める『台座』が極端に見えにくいセッティングを施す事を得意としています
あたかも宝石がそのまま肌に乗っているのではないかと錯覚するほどです
それでいて、ブレスレットやネックレスが自然に動くさまは、まさに芸術品です
一般庶民が紛れ込む
私の様な一般庶民では、
絶対に見ることが出来ない世界
そんな雲の上の世界に、知人が連れて行ってくださいました
緊張で歩く右手と右足が同時でギクシャクです
ニッコリとほほ笑んでくれるスタッフたちもプレッシャーに感じます
入り口は、グリーンが基調で自然と異世界の入り口を感じさせる不思議な空間でした
そして会場に入場します
そこで、
自分の想像をはるかに超える宝石たちとの出会いが待っていました
珠玉の宝石たち
世界中の展示会を巡行する、ミュージアムピース
そう言えるものがお目見えしていました
もちろん、天文学的な金額の対価を払えば買えるでしょう
でも、
その宝飾品のパワーと相並べれる人は、王侯貴族でなければムリ
そういった迫力がありました
その中でいくつか、私が気になったものをご紹介させていただきます
- ピュアカーボンTYPEー2A ダイヤモンドピアス
- 内包物が限りなくゼロ
- 炭素だけの構成のダイヤモンド
- スタールビーリング
- 天然のスタールビー
- 光を当てると濃い赤の奥底にボヤりと球のような光が見える、そこから放射線状に6本の光の筋が発現
- ディープブルー・サファイアネックレス
- これ以上色が濃すぎれば、光が底に届かないギリギリの青
- それがネックレスでいくつもが同じ色、サイズでセットされている
- クリアエメラルド・ネックレス
- エメラルドは『純度より色』と言いますが、それを完全に無視
- 色のそろった美しい濃いグリーンでクリアな宝石をいくつも用意してのネックレス
- ピジョンブラッド・ルビーネックレス
- 本当に濃く暗い赤。それでいて、エッジのラインに妖しい赤の輝きが出現
- 同じコランダムという宝石でピンクサファイアとルビーは別物と良く分かりました
宝石たちの『陰と陽』
宝石は『鉱物』
陰陽五行説から言えば『金』の性質を持つものです
『金』は陰の属性です
原石としての宝石は確かに『石』でしかありません
しかし、原石を選び、研磨し、あるべき姿を出現させる
それは珠玉の輝きという『陽』を生み出します
『陰』としての鉱物が磨かれて光り輝くのです
まさに、
陰中の陽『少陽』の爆発です
陰中の陽『少陽』
大きな円の下1/4の位置、
黒い『陰』の中心に小さな白い点があるのがわかると思います
これを『少陽』と言います
平静時の『陰陽』はバランスが取れていて、
円環の追いかけっこを続けます
しかし、『陰』が強くなって元の『陽』を飲み込んでしまう事もあります
陰だけの動かない世界になってしまうのでしょうか?
するとエネルギーをため込んだ『陰』の中でエネルギーが『少陽』に強く集中します
これが爆発を起こして、新しい『陽』となります
ピジョンブラッド・ルビー
最高品質の『ピジョンブラッド・ルビー』
これを陰陽でひも解いてみます
- 五行の『金』
- もともと『金』気を持つ鉱物から生まれたもの
- 『金』の性質は『陰』
- 光り輝く
- 輝きはそのままに『陽』
- ルビーの奥の暗い影
- 赤い色は光を最後は通さなくなる
- 光が透過するかしないかのギリギリのラインのサイジングの研磨
- その中心に生じる『闇』は『陰』
- 宝石のエッジの強い輝き
- 宝石の研磨で角を作ったポイントに光が集まる
- 奥が暗いだけに余計にエッジの明るい赤が妖しく映える
- 明るい光は『陽』
- 気持ちが吸い込まれる
- 光の『吸収』と『発散』が同時に存在
- 人間の目には暗いのか明るいのかで混乱、結果、気持ちが吸い込まれる
- 気持ちが吸い込まれるはもちろん『陰』
少し考察しただけでこれだけの『陰陽同時存在の矛盾』があります
『陰』と『陽』のコントラストが高次で何重にもかけられています
人々が羨望と畏怖を同時に持つのも無理からぬことです
宝石たちの声
地球が生み出した宝石たち
ただの一つも同じものはありません
その原石と向かい合った職人は、
おのれの経験と技術の粋を尽くして、
原石が持つ『最高』を引き出します
その結果が、
東洋哲学の『陰陽五行説』と一致する
そのことに、驚きを禁じえません
稀代の『宝石彫刻士』がこんな言葉を残しています
宝石達は実に多弁だ
原石から多くの声が聞こえてくる
その声を一番大きくするのが私の仕事だ
最後までお読みいただきありがとうございます
こころが変われば世界が変わる
人生のこの瞬間に感謝を
コメント