運命の歯車が回った瞬間

犬との生活

愛犬は自分が欲しいタイミングで来るんじゃないんだよ

『運命』が引き合わせてくれるんだ

それは1年後かもしれない

1か月後かもしれない

いや、明日かもしれない

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家族の一員としてのペット

皆さんのおうちには、ペットはいらっしゃいますか?

もしくはお探しの方はいらっしゃるでしょうか?

動物であるペットは言葉は通じません

でも、お互いの目やしぐさで気持ちを通じ合えます

そんな素晴らしい家族の一員です

自分の人生にペットは絶対に必要な存在ではありません

それでも、あなたのもとにやってきました

その出会いは奇跡以外の何物でもありません

犬を飼いたいと思う

2002年のことです

当時、私と妻はともに犬が大好きでした

特に妻は子供時代を犬と暮らしていたので余計にです

公園や道で愛犬を散歩している人をうらやましいと感じていました

当時は『ミニチュアダックスフント』が大人気の時代でした

チョコタンロングヘアーに200万円の値段がついていて、ビックリしたのを覚えています

 

私たち夫婦は知り合いの乗馬クラブを訪れました

そこで『ジョン』という一頭の『ジャックラッセルテリア』と出会いました

ジャックラッセルテリア

ジャック・ラッセル・テリア - Wikipedia
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ジョンは不思議な雰囲気を持っていました

ほかの人には目をくれずに馬が運動する『馬場(ばば)』をじっと見ていました

しかも猫のように、木の柵の上で『伏せ』をしながら

眼光鋭く、コンパニオンドッグ(愛玩犬)とは全く違っていました

 

私たち夫婦は深い興味を持ち、乗馬クラブのオーナーさんに話を聞きました

すると『ジョン』は

夜は厩舎(馬が夜に休む馬房が並んでいる建物)に寝泊まりをしている

寒い冬は、馬着という馬の防寒着が重ねられた山に潜りこんで

そして、一番驚いたのは

 

朝、厩舎に行くと『ジョン』が狩ったネズミの死骸が廊下に落ちている

 

牧羊犬や狩猟犬のように仕事を持っている犬を『使役犬』と呼びます

訓練なしで『使役犬』として働く『ジョン』

深い尊敬と興味を持ちました

 

ただ、あとで調べたことですが、

運動、しつけ、主従関係

『ジャックラッセルテリアは初心者が飼える簡単な犬種ではない』

どの本にもそう書いてありました

その度にジョンを思い返し納得しました

犬を迎えるお勉強

私は小学生時代に家に犬がいました

父がどこかから連れてきた雑種

名前は『クロ』

文字通り黒い犬でした

当時の犬の飼い方は、

外に犬小屋、鎖でつないで飼育でした

今思えば、群れる動物である犬に対してあまりに酷い扱いですね

 

それが間違っているのは分かっていました

でも、何が正しいかがわかりません

今ならネットから多くの情報が得られるでしょう

しかし、2002年のメインの情報源は、テレビか書籍でした

当時は空前の犬ブームだった事を覚えています

テレビでは毎日のように『面白ペット情報』が放送されていました

 

私はたくさんの書籍を購入して犬を迎える準備をしました

そこで得た知識は

  1. 『体の健康』チェック
    • 目がキラキラしているか
    • 鼻が湿っているか
    • しっかり食事をとるか
    • 関節に異常がないか
  2. 『こころの健康』のチェック
    • 好奇心旺盛で活発か
    • ビビりでおどおどしていないか
    • 神経質なところはないか
    • 体を必要以上になめたりしてないか
  3. 『母犬』のチェック
    • 母犬の気質を引き継ぎやすい
    • 母犬が攻撃的なのはダメ
    • 母犬が良く吠えるのはダメ
    • 母犬がおっとりした性格だと良い

よし、知識は完璧だ!

(あれ、既視感があるセリフですね)

あなたは本当に『知って』ますか?

知識から観察へ

本の知識を得た後は、実践あるのみです

近くの愛犬家が多く集まる公園に足しげく通いました

犬の『体とこころ』の健康を見分けるように観察しました

すると、思った以上に同じ犬種でも個体差や性格の違いがあって驚きました

お目当ての『ジャックラッセルテリア』は、

今でこそ、どこでも見ますが、

当時はマイナーな犬種

出会うことが出来ません

子犬ならなおさらです

 

日本全国のネットでのブリーダー情報にも毎日目を通してました

すると、

車で行ける範囲で『ジャックラッセルテリアの子犬公開』を見つけました

専業ブリーダーでなく、個人繫殖家でした

見学だけが目的の訪問

ブリーダーは自身の扱う犬種に誇りを持っている

次世代に正しい血統のバトンを引き継ぐ使命を果たしている

それに対して個人繁殖家は、まさに『玉石混合』

ただ、自分の愛犬の子供が見たいがために、

繁殖を望んでいる人もいる

頭でっかちな私の知識は、

個人繁殖家さんをこう考えていました

 

ともあれ、『ジャックラッセルテリア』の子犬と母犬を同時に見れるチャンス

もちろん見学だけです

そこで子犬を迎える気は全くなかったです

頭で描いた理想の子犬

個人繁殖家さんの家に到着すると、笑顔の明るい女性オーナーが迎えて下さいました

彼女の話では、ペットホテルを開設しているとのこと

モットーは

『ケージやクレート(檻のようなもの)を使わずに放し飼いでお預かりする』

早速に家の2階に上がります

 

子犬がいると思ったら、リビングキッチンには犬はいません

ただ、犬がいたであろう、不快でない香りがそこにありました

一通り、世間話をします

今思えば、オーナーさんも赤の他人の見学者を、警戒していたのかもしれませんね

それだけでも、

自分の愛犬をどこまでも愛している素晴らしい人

今ならとても良く分かります

 

そして、やっと子犬登場です

3頭の子犬が開いた扉から、

フローリングに爪をカシャカシャいわせながら、

走って飛び込んできます

 

元気いっぱいです

お腹も内臓がしっかりしていてパンパンです

初めて見る来客に、ものおじせずに興味津々

膝に手をかけたり、

歯がない口で私の指をあまがみしたり

 

私は子犬の目をのぞき込みます

目がキラキラをしていて、こっちの目を注意深く観察してます

 

えっ!

 

今まで公園やペットショップで、

たくさんの犬たちをこれでもかと見ました

そのすべてを超える理想の犬たちがここにいます

妻と目が合います

妻も私が見学が目的と聞いてました

二人の無言の目の会話はとても混乱してました

そのぬくもりが『こころ』を変えた

「すみません、母犬を見る事は出来ますか?」

私のこの質問にオーナーさんが少し驚いたように見えました

子犬を見に来る人が、母犬が見たいというのは確かに変です

後日談で、私が、

プロの繁殖家で犬を探していたのではないか

と疑ったそうです

 

オーナーさんは母犬を連れてきてくださいました

『ジャックラッセルテリア』にしては切れ長の目

また、授乳のためでしょうか

乳首は大きく膨らんでいました

物静かで、落ち着いた雰囲気を感じます

でも、視線は子供たちをしっかりと見ている

良妻賢母の頼もしさがありました

 

その母犬とは別にオスの『ヨークシャーテリア』もやってきました

彼も子育てのお手伝いのつもりなのか、

子犬のお尻をなめて排便を促したりしてます

でも、子犬が自分に向かってくると後ずさりして逃げてました

心の優しいオスのヨークシャーテリアでした

 

さて、本当に困りました

否定するところがどこにもないのです

これ以上の条件はあるのでしょうか?

とはいえ、乗馬クラブで見た『ジョン』

孤高の『ジャックラッセルテリア』のイメージが、

難しさを思い出させます

 

そう悩んでいた時の事、

ふいに床であぐらをかいていた私の内ももに、

暖かいぬくもりと重さを感じます

 

母さん犬が私の足の中でくるまって横になったのです

 

飼い主がいるにも関わらず

赤の他人を信用して

その身をゆだねる

 

今まで『条件の良い子犬だけ』を考えていた冷たい心が、

その氷の心が、

そのぬくもりに溶けていきました

この暖かさは特別です

今この瞬間でもハッキリと思い出すことが出来ます

 

見学だけの予定でした

しかし、

この『こころ』のぬくもりを手放せるでしょうか

こうして、我が家に、

『新しい家族』を迎える事になりました

運命が動き出した瞬間

こうして家族が増えました

彼の名前は『ジョニ』となりました

由来は、

妻の実家の犬の名前が『ジョイ』くんだったからです

1号に次いで2号ってことです

 

この出来事を思い返すと、

世界大会で優勝したドッグトレーナーさんが言っていた言葉が頭に浮かびます

 

愛犬は自分が欲しいタイミングで来るんじゃないんだよ

『運命』が引き合わせてくれるんだ

それは1年後かもしれない

1か月後かもしれない

いや、明日かもしれない

 

そしてムチムチポッコリおなかの『ジョニ』くんが、

将来こんなほっそりムキムキになった後日談はまたいつか

 

最後までお読みいただきありがとうございます

こころが変われば世界が変わる

人生のこの瞬間に感謝を

 

さて、

最後に、

お母さん犬は本当におしとやかな良妻賢母だったのでしょうか?

子犬の引き渡しが決まっても、

社会化を含めて子犬たちは母犬と数か月暮らします

私たちは、購入決定後も子犬に会いたくて、

何度かお宅を訪問させていただいておりました

すると答えは、

おっぱいが欲しくて乳首を咥えようとしたら、

子犬の歯が当たって痛かったのでしょう

キレてました

 

私の内ももでゴロンの真相は?

オーナーさん曰く

「後にも先にも、初対面の赤の他人にあんな行動をしたことは全くない。」

だそうです

お母さん、

運命を変えたあの行動の真意、

いつか教えて頂ける事を願っています

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